ヒオウギ-blackberry lily は、日本では古来より親しまれてきた植物です。山野の湿り気のある木陰に好んで自生します。7~8月に朱桃色の5cm位の花を咲かせます。花には、赤い斑点が入り花弁が6枚からなる。古語で黒色を表す、最も古い表現は「ヌバ」で、ヒオウギの種子が真っ黒なことから「射干玉(ヌバタマ)」と呼ばれたそうです。京都の祇園祭りには欠かせない花で、軒先などにヒオウギが飾られ風物詩となっています。

ヒオウギはアヤメ科の宿根草です

ヒオウギの花は京都の祇園祭には欠かせない花

  • 品種名:ヒオウギ
  • 分類:アヤメ科ヒオウギ属→アヤメ属(2002年に改定) / 原産地:日本、台湾、中国、インド北部
  • 別名:カラスオウギ、ヌバタマ、ブラックベリー・リリー
  • 学名:Belamcanda chineseis→Iris domestica (2005年に改定)
  • 英名:Blackberry lily
  • 園芸分類:多年生草本
  • 草丈:30~40cm
  • 開花期:7~8月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
  • 種類
  • ヒオウギ属はヒオウギ1属1種のみからなる非常に特殊な存在です。
  • 変種に葉の幅が広い、ダルマヒオウギ(B. chinensis  var. cruenta)があります。ダルマヒオウギは葉茎が反り返るように湾曲するので、生け花向きのものなど、いくつかの品種や系統があります。
  • 花は一日花だが次々と咲かせ続けます。3cm前後の花を咲かせて、花色は赤色に近いオレンジ色、オレンジ色、黄色があります。
  • シンリュウ(真竜)→濃いオレンジ色に赤い斑点が入る
  • オウリュウ(黄竜)→黄色い花を咲かせる。斑点は入らない。
  • ヒリュウ(緋竜)→紅オレンジ色の花を咲かせます。

スポンサードリンク

今日のハーブ・タイトル

  • 特徴
  • 主に山野の湿り気のある木陰を好んで自生します。日本では古くから親しまれていて、生花材料として栽培されてきました。
  • 花はオレンジ色に赤い斑点が入り、直径5cmくらいで6弁の花びらがあります。厚みのある葉は剣状で、その葉を左右交互に出して2列に並び扇のような姿になります。
  • 主な開花期は夏で、葉の間から花茎を伸ばします。花茎は1~2回枝分かれして先端に数輪の花をつけます。
  • 京都の祇園祭には欠かせない花で、祭の時期になると、軒先などに飾られます。
  • 花後は袋状の大きなさやができ、秋に熟して実がはじけると、中から光沢のある黒いタネが現れます。タネはしばらく落ちないで残るため、ユニークな花材として利用されています。
  • このタネは射千玉(ぬばたま)と呼ばれます。和歌を詠むときに”夜”、”黒”、”暗き”などにかかる枕詞「ぬばたま」は、ヒオウギのタネの色から来ているという説があります。

花後に果実をつけ、秋に熟してはじけると黒いタネが出てくる

ヒオウギの根茎を漢方薬として利用します

  • 適応
  • 消炎、利尿、去痰(きょたん)、風邪
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • 水はけがよく、保水性があり腐葉土などの有機質を、タップリと含んだ土壌が適しています。
  • 鉢植えの場合、赤玉土(小粒)7:腐葉土3:の割合で混ぜ込んだ土を使います。草花用の培養土で、水はけのよい土もよい。
  • 地植えの場合、水はけのよいことを優先して場所を選びましょう。粘土質などの水はけがよくない土壌は、水がたまりやすく過湿になり枯れてしまいます。
  • 水はけがよく保水性のある土壌に改良するには、粘土は団粒構造が壊れて、目が詰まっているので水はけが悪くなっています。まずパーライトなどの粒子の大きな用土を混ぜたり、腐葉土やピートモスを加えると効果があります。
  • 砂質の用土を多く加え過ぎると、水はけがよくなるが、保水性がないので肥料分も一緒に流れてしまいます。赤玉土や黒土を混ぜ込んで、水はけがよく、保水性のある土壌に改良をしましょう。
  • 肥料
  • 地植えの場合、定植する場所をよく耕して緩効性の粒状の肥料を混ぜ込んでおきます。
  • 有機質を多く含んだ肥えた土壌であれば、追肥の必要はありませんが、春から夏の生育期に生長が鈍ったときは、液体肥料を追肥として施します。
  • 鉢植えの場合、追肥の適期は4~7月と花後の10月です。各月1回置き肥をするか、液体肥料を月3回くらい施します。

秋に熟する黒い実は、ぬばたまと呼ばれる

ヒオウギはどうやって増やすの?

  • タネまきで増やす
  • 適期は9月中旬~10月中旬です。開花までは2~3年はかかります。
  • 通販などでは、手に入りにくいので、貰うか自家製のものを使ってまきます。秋になって、花後に出来た鞘が茶色くなって弾けると、中に黒い種子が入っています。
  • 9月中旬頃にタネが熟した場合は、採取してすぐにまきましょう。
  • 少し早めの8月頃に熟して採取したタネは、乾燥させないようにバーミキュライトを入れた紙袋などに入れ冷蔵庫で保存しておき9月になったらまきます。タネは乾燥させると発芽率が悪くなるので要注意。
  • タネは播種箱にまいて、覆土は軽く5mm程度にします。水を切らさず日に当てながら管理して発芽を待ちます。(発芽までには1~3ケ月かかります)
  • 翌々年には花を咲かせるまでに生長しますが、親株と比べて性質が劣る株もありバラツキがあります。親株が優良だったら、株分することで性質が確実に伝承されるので、株分けで増やすのがよいでしょう。

  • 株分けで増やす
  • 適期は9~10月です。
  • 大きくなった株を、3~5芽を1株に仕立てるためにナイフで切り分けます。1株が3芽以下だと細かすぎて、翌年の花をつけるまでに生長しません。
  • 植えつけ
  • 適期は春と秋ですが、開花直後の株分けや植えつけもできます。日当たりのよい場所に、よく土を耕して腐葉土を混ぜ込んでおきます。
  • よい花を咲かせるには、前年の秋までに丈夫な株に育てることが大切なので、秋は早めに植えて、冬前にしっかり根づかせましょう。
  • 植え替え
  • 植え替えの適期は9~10月です。寒冷地では4~5月です。
  • 鉢植えの場合、鉢底から根が見えてくる程伸びてきたら、鉢の中が根詰まりしているので、古い土を落として一回り大きな鉢に植え替えます。鉢のサイズを大きくしたくなければ、株分けをしましょう。6号鉢で3~5芽が目安です。
  • 地植えの場合、土壌の状態が適していれば、3~4年は植えっぱなしでも問題ありません。一般的に4年程度を経過すると、株が増大して混み合ってきて生長が衰えます。こうなった場合は、株分けをして植え替えをしましょう。

葉が扇を開いたように広がるのでヒオウギと呼ばれる

ヒオウギの手入れで注意するのは、さび病、ウィルス病、軟腐病です

  • 水やり
  • 湿り気のある場所を好みますが、過湿になると枯れてしまうので要注意。枯らしてしまうのは、過湿になっている環境で放置している事が多くの原因です。しかし、乾燥させると葉が黄色くなり弱ってしまいます。なかなかデリケートな植物なので、管理には注意を払う必要があります。
  • そのためヒオウギを元気に育てるには、やや湿り気を保ちながら、水はけがよい土壌(用土)を選びましょう。
  • 鉢植えの場合、土の表面が白く乾いたらタップリと水を施します。
  • 手入れ
  • 病気→さび病、ウイルス病、軟腐病にかかることがある。梅雨期にさび病や軟腐病が出ることがあります。水はけと風通しをよくしておきます。ウイルス病に罹りひどい株は取り除きましょう。
  • 害虫→ほどんど心配ありません。
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。ただし、西日や夏などの強い日差しが当たると弱るので注意しましょう。
  • 日陰では育ちがよくありませんが、半日は日がよく当たり後は日陰になるような場所が最適といえます。
  • 温度は20℃前後の時が一番よく育ちます。耐寒・耐暑性共にあるので、自然にまかせても問題ありません。

※ ハーブの栽培手入れ→トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。