ニゲラ ハーブ種-花は糸状の総ほう片に包まれる|イパネマおやじ

ニゲラ Nigella は、初めて見た時に、コスモスかなというのが第一印象でした。カモミーユや、コスモスのような細い枝状の涼しげな葉と花の美しい花を咲かせます。花色は、青、紫、白、ピンクなどがあります。ニゲラの名前で一般的に普及しているのは、当ページで紹介するクロタネソウ(ニゲラ・ダマスケナ N. damascena)です。

ニゲラはキンポウゲ科のハーブです

秋にタネをまいて翌春に花を楽しむ一年草ハーブ

  • 分類:キンポウゲ科クロタネソウ属 / 原産地:南ヨーロッパ
  • 学名:Nigella damascena
  • 英名:love in a mist
  • 和名:クロタネソウ(黒種草)
  • 1年草・耐寒性 / 草丈:40~60cm
  • 開花期:4~6月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
  • 近縁種
  • アルヴェンシス(N. arvensis)→地中海沿岸、西アジアに分布する。花は淡いブルーで草丈は約40cm、茎が細いので全体的な草姿は ほっそりと見えます。
  • ヒスパニカ(N. hispanica)→スペイン、北アフリカ原産、花径7cm前後の大輪種で芳香性。花色はブルーで変種に白や紫紅色があります。
  • サティバ(N. sativa)→ニオイクロタネソウ 日本では、ほとんど栽培されていません。ヨーロッパ南部、北アフリカから中央アジアにかけて分布する一年生草本です。40~50cmほどの草丈で、5月頃に白色や薄青色の花を枝先に咲かせます。クロタネソウより一回り小さく、その種子が香料、調味料そして薬用に利用されてきました。
  • 他には、N.ciliaris / N.integrifolia / N.nigellastrum / N.orientalis などがあります。
  • 特徴
  • ニゲラの仲間は、約15種類で地中海沿岸~西アジアに分布しています。タネを蒔いて翌春に、花を楽しむ秋蒔きの1年草として扱われています。草丈は60cmまで伸びて、葉は細かく裂けて細い糸状になります。
  • その茎は細かく枝分かれして、先端から一輪の花が咲きます。花は、3~5cmで、白色、青色、ピンクなどがあります。一見花びらのように見えるのが、実は「がく片」で、花びらが退化したものです。そして花は糸状の総苞片で包まれています。
  • 花後は、膨張したかのような果実ができます、熟してくると中から黒い種が出てきます。種にはアルカロイドや揮発性の油が含まれており、薬用に利用されます。
  • 名前の、由来はラテン語のニガー(黒い)に由来し、熟したタネが黒いところにちなみます。
  • 英名でラブ・イン・ア・ミスト(love in a mist:霧の中の恋人)やデビル・イン・ア・ブッシュ(devil in a bush:茂みの中の悪魔)と呼ばれます。

ニゲラはクロタネソウ属のハーブです

花は大きく美しいので切り花やドライフラワーに

  • 適応
  • 黒い種子は乾燥させると芳香があり、それを蒸留して香油を採ることもありますが、ダマセニンという有毒成分を含むため、食用には適していません。
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • 水はけの良い土を好みます。ハーブに共通していますがアルカリ性を好み酸性を嫌います。腐葉土3:赤玉土6:川砂1を混ぜ込んでおきます。
  • 肥料
  • 植え付ける前に、緩効性の肥料を土に混ぜ込んでおきましょう。
  • 追肥として、生長が始まり花が咲くまでの間に、液体肥料を2週間に1回の間隔で与えましょう。但し与えすぎは禁物で、軟弱な苗になってしまします。与える量の調整が難しいところです。

ニゲラはスパイシーな香りがある

ニゲラの増やし方

  • タネまきで増やす
  • タネを蒔いて育てることが出来ます、タネの発芽適温が、秋蒔きの草花にしては低めなので9月下旬から10月中旬にタネ蒔きをします。
  • ※タネを発芽させるには、光に当てない事がポイントです。暗い条件化で発芽するものを「嫌光性種子」といいます。そのためにも、タネを蒔いた後はしっかりと土をかぶせて覆います。
  • 植え替えを嫌うので(苗が大きくなると、根付きが悪くなるため)、鉢や地植えする場所に、直接タネを蒔きます。
  • 発芽後は、しっかり光に当てます。他の方法としては、手間が掛かりますが、ビニールポットに蒔いて大きくなったら引き抜いて、植え替えるなら比較的、根を傷めないで出来る方法です。

  • 植えつけ・植えかえ
  • 大きくなった株は、根を傷めると根付きにくく、移植を嫌うので植えかえはしません。
  • 1年草で花後に枯れるので一度、植え付けたら植えかえの必要はありません。
  • 水やり
  • 土の表面が乾いてきたらタップリと与えます。好みは、少し乾燥気味の土壌です。ただし、与えすぎると根腐れして枯れてしまいます。愛情をもって、ジックリ観察しながら育てましょう。
  • 手入れ
  • 耐寒性があり寒さには、強いが霜降りに注意してください。(霜柱で根が持ち上げられる)
  • 病気→特になし
  • 害虫→アブラムシ 春先になるとアブラムシが、現れます。葉茎、新芽、ツボミなどに取りつき、栄養を吸いとるので、見つけ次第に駆除しましょう。

※ ハーブの栽培手入れ⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 収穫
  • 果実が熟して、膨らんだ頃に刈り取って収穫し、風通しの良い所に吊るして乾燥させます。これをドライフラワーなどにして利用します。
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。暑さは、苦手ですが夏が来る前に自然に枯れてしますので問題はありません。
  • 耐寒性は強いので、特に防寒の手入れの必要はありませんが、霜には要注意です(霜柱で小さな苗の根が、持ち上げられて枯れてしまうことがあるため)対策は、地面に敷きわらをしてやります。