ナナカマド ハーブ苗-小さな花が房状に咲き花後は果実が赤くなる|イパネマおやじ

ナナカマド japanese rowan は、北海道から九州、朝鮮半島、樺太などに自生する落葉性の小高木です。初夏になると1cmくらいの丸い花が多数集まり房状になって咲きます。花後には5mmくらいの小さな丸い果実を付けます。秋になると熟して真っ赤に色づき、落葉した後も枝に残り、彩りを楽しませてくれます。

ナナカマドはバラ科ナナカマド属

街路樹として広く利用されている

  • 分類:バラ科・ナナカマド属 / 原産地:日本・朝鮮半島・樺太
  • 学名:Sorbus commixta
  • 別名:(和名:七竈)
  • 落葉高木・耐寒性 / 草丈:5~10m
  • 開花期:5~7月 / 栽培方法: 地植え (高木なので鉢植えには不向き)
  • 近縁種
  • ウラジロナナカマド(S.matsumurana)→裏白七竈 日本固有種で本州は白山以北、北海道の亜高山~高山に自生しています。落葉低木で樹高は1~2mくらい、葉は互生し奇数羽状複葉で小葉が9~13枚、6~8月に枝先に約1cmの5弁花を散房状に咲かせます。葉裏が粉を吹いたような白色になるのが特徴です。
  • ニワナナカマド(S.kirilowii)→中国北部原産の落葉低木で、樹高は4mくらいになります。葉は羽状複葉で小葉が7~11列、枝先に円錐花序をつけ小さな白い花を無数に咲かせます。
  • セイヨウナナカマド(S.aucuparia)→ヨーロッパ原産の落葉樹で、ヨーロッパ中西部から北極圏近くまで広く分布。生長すると10m近くになり、小葉は羽状複葉で花は枝の先端に250個くらいが10cm前後の散房花序を形成します。
  • ナンキンナナカマド(S.gracilis)→関東以西に自生して、樹高は2mくらいに育ちます。葉は奇数羽状複葉で互生、5月頃に枝先に黄白色の花を咲かせます。実はナナカマドのように赤く熟すことは無く、目立たない。
  • ホザキナナカマド(S.sorbifolia var S.stellipila)→穂咲七竈 本州の中部以北、東北、北海道、朝鮮半島、中国に自生する。樹高は2mくらいで、葉は互生し羽状複葉です。7~8月に新しい枝の先に、白色の花を咲かせます。
  • ナナカマドの特徴は非常に堅くて燃えにくいこと
  • ナナカマド(七竈)の名前の由来は、素材が非常に堅くて七回竈に入れて燃やしても燃えないことから、この名前が付いたといわれます。燃えにくいけれど、良質の白炭になります。
  • 葉は先が細長く尖っていて縁に、ギザギザがあり小さな葉が集まって1枚の葉となる羽状複葉と呼ばれるもので、その中でも9~15枚の小葉が集まって出来る奇数羽状複葉で、秋になると素晴らしい紅葉が見られます。高木なので鉢植えには適しません。
  • 地植え(庭植え)するのなら、1~2m位で生長が収まるナンキンナナカマドが適しています。
  • 以外の種は、6~10m以上になるのが大半なので自然の中で、自生しているものが大半です。

七カマドは白色の小花を咲かせる

バラ科の落葉高木で紅く染まる紅葉や果実が美しい

  • 適応
  • なし
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • なし
  • 用土
  • 日当たりが良く、腐葉土などの腐植質がタップリ含まれる、湿気のある土壌が適しています。鉢植えには適しません。
  • 肥料
  • 極端なやせ地でない限りは、肥料を与える必要はありません。湿潤な土壌を好むので、腐植質の土壌に植え付けて、冬に堆肥や腐葉土を株元にすき込んでやりましょう。

ナナカマドの増やし方はどうするのですか?

  • タネまきで増やす
  • 秋に果実が熟したら、果肉を取り除き、すぐに蒔きます。すぐに蒔けない場合は、乾燥させないように保存しておき、春に蒔きます。タネを乾かしてしまうと、発芽しにくくなります。
  • 通常は植えてから実を付けるまで10年かかります、品種によっては3~4年で実を付ける種もあります。

  • 植え替え・植え付け
  • 根が小さい時期であれば植え替えは可能ですが、大きくなってからでは根付きにくくなります。
  • 植え付けの適期は落葉する冬の時期ですが、寒冷地では厳寒期が過ぎた芽が吹く直前が適期です。この時期だと芽の傷みも少なくてすみます。

七カマドは燃え難い堅い木

  • 水やり
  • タネまきの際、通常通りに発芽するまでは乾燥させないように水やりをします。
  • 手入れ
  • 基本的に自然樹形が適しているので放任でよいでしょう。
  • 庭植えの場合は、生長と共に枝が伸びたら、スペースも考慮しながら切り落としてやりますが、なるべく自然に近い樹形になるように手入れしてやりましょう。
  • 枝を切り落とした時、切り口が塞がりにくい性質なので、太い枝を切り落とした時は切り口に癒合剤(ユゴウザイ)など傷を塞ぐものを塗布してやりましょう。
  • 寒冷地では、病害虫の少ない樹木ですが平地や温暖地では、発生する可能性が高いです。
  • 病気→うどん粉病、黒斑病
  • 害虫→アブラムシ、ハマキムシ、ミノムシ、テッポウムシ 定期的に薬剤散布して発生を予防しましょう。

※ ハーブの栽培手入れ⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 収穫
  • 果実を収穫して種子を確保する。果実の熟す時期は9~11月です。
  • 日当たり
  • 日なたを好みます。