ガーデニングの風景

肥料の種類には多種多様なものがあります

肥料の種類には大きく分けて、有機質を原料としたものと無機質を原料にしたものの2種類があります。
使用される原料が動植物に由来するものを有機質肥料、工場で化学合成して作られたり、鉱石などから抽出されたものを無機質肥料(化学肥料)と分類するのが一般的です。
有機質の肥料には植物のタネから油を絞ったかす、魚かす、動物のフンなど生物由来の原料が使われています。土中で分解されてからでないと吸収されないため、効果が現れるのが遅くなります。分解の過程で特有の臭気を発生するなどの問題もありますが、微量要素などさまざまな養分を含むと言う利点があります。
無機質の肥料は石油や鉱物を原料としています。手が汚れない、臭気がない、スグに効果が現れるなどの利点がありますが、必要以上に施すと濃度障害を起こしやすいので、施す量には注意が必要です。
それぞれの性質や、適切な利用方法を理解して栽培上手になりましょう。

肥料イラスト 製造過程

肥料 工場で合成される

肥料はなぜ必要なのか
自然の中で自生する植物は、肥料がなくても花が咲き生長をするのに、鉢植えや庭植えの植物にはなぜ施肥が必要なのでしょう。
自然界では、落ち葉や枯れた植物、動物のふん、昆虫の死骸などが微生物などの働きで分解され植物の養分として再利用するというサイクルが作用しています。
しかし、家庭の庭や鉢は人間の生活圏にあり落ち葉などは片付けられてしまい、自然界のようなサイクルが働きません。また、野生植物は少量の養分でも生育するのに対し、花や実を大きくするなどの、品種改良を加えられた植物は、多くの養分を必要とするので、肥料が不足すると実や花が、生育不良になってしまいます。現在の園芸植物は、大半が品種改良種なので人の手で養分を補うことが必要になります。

植物が必要な養分はどんなもの
植物の体の大部分を占めているのは水分です。水分を取り除くと、約92%が炭素、酸素水素で構成されています。そして、残りの8%は13種類の成分でできていて、これを補ために肥料が必要なのです。
特に、チッ素、リン酸、カリは、大量に必要とされ「肥料の3要素」と呼ばれています。
次に必要なのは「中量要素」と呼ばれるカルシウム、マグネシウム、イオウです。このほかに人間のビタミン類に相当する鉄、銅、亜鉛など7種類の「微量要素」があります。ただし、カルシウムやイオウは土中に含まれているので、あまり不足はしません。植物は光と水、空気があって適温ならば生きられますが、健全に育つためにはバランスのよい養分が必要です。

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肥料 配合表

無機質肥料(化学肥料)の種類と効果は?

・無機物を原料として
化学合成で作られた無機質肥料には「3要素」を単独に含む「単肥」と、単肥を数種類混合した複合肥料を成形加工した「化成肥料」があります。
一般的には、化成肥料が使われますが成分比や剤型は様々です。

固形タイプ
化成肥料は基本的には水に溶けるとスグに根に吸収される即効性ですが、様々に加工することによって緩効性もあります。
・速効性化成肥料:
数種の肥料を配合して粒状にしたものが一般的です。すぐに溶け出すため適時に処理しないと肥料障害がおきやすいので、使用量に注意しましょう。
硫安、過リン酸石灰、水溶性肥料などがあります。

・緩効性化成肥料:
化成肥料が徐々に溶けるように加工したものです。肥料の表面を樹脂などでコーティングしたり肥料成分が水に溶けずに根が出す酸などで溶けるようにしたものがあります。
また、錠剤や球状に成形して成分が溶け出す量をコントロールしているものもあります。小さい粒のものは、植物の植え付け時に元肥として土に混ぜて使うのに適し、大きい粒のものは置き肥に適しています。
肥料効果は、数ヶ月から数年間に渡り有効なものまで様々なタイプがあります。1年草なら短期間の効果があるタイプを、樹木の場合は、より長く効果のあるタイプを選ぶなど種類別に使い分けましょう。

液体タイプ
水で薄めてから使用するものとそのまま使用するタイプがあります。液体肥料は固形タイプよりさらに速効性で、根に触れたらすぐに効くため追肥に適しています。
・水で薄めるタイプ:
液剤や粉末などがあり、高濃度の肥料成分が含まれています。植物の種類や生育段階に対応して、希釈濃度を変えられる利点があります。
500~1000倍に薄めて使用するため、一度に大量の希釈液を作れるので多くの鉢植えや地植えの植物に施すときに便利です。
速効性ですが肥料効果は、7~10日前後なので定期的に施すことが必要です。水やり代りに鉢底から流れ出すほどたっぷり施します。
・そのまま使用するタイプ:
始めから希釈した状態の肥料が入っているのでとても手軽に使えますが、鉢数が多いとすぐになくなってしまいます。
少量を使うので水遣り代わりに使うという訳にはいきません。鉢全体に行き渡らないので、寄せ植えの鉢などでは肥料を良く吸収した株と、そうでない株があるというバラつきが出ます。これを防ぐために、肥料を施す前後に水やりする必要があります。

その他のタイプ
・スプレータイプ
葉から養分を吸収させる、葉面散布用です。水で薄めて使う粉末もありますが、ハンドスプレータイプのものが一般的です。
根が弱って肥料を正常に吸収できない場合や、観葉植物などの葉色が悪い場合、そして水耕栽培などに使うと効果的です。
但し、冬季に室内暖房で葉が乾燥しているときや、日光不足で葉に元気が無いときに使用すると、逆にストレスを与えて落葉する原因となることもあるので、注意が必要です。
散布する時間帯は、直射日光を避けるために、午前中に行いましょう。葉が汚れていると吸収効率が悪いので、事前に水で洗って乾燥させてから散布します。
・スティックタイプ
鉢やプランターなどに差し込んでおくと、土中の水分で徐々に成分が溶け出し、肥料効果があります。基本は化成肥料ですが、有機肥料を含んだものもあります。大型のハンギングバスケットや寄せ植えなどは、このタイプの肥料を数箇所に差し込んでおくと、長期間に渡りバランスのよい生育が期待できます。
また、庭木用のものは、打ち込むだけで施肥のための穴を掘る手間がかからず便利です。

え~ッ肥料と薬剤の混じったものがあるの!?

肥料と薬剤を混合して、一度の施用で料穂の効果が期待できる便利な製品もあります。
家庭園芸用には殺虫剤と肥料、除草剤と肥料を混合した製品が販売されています。
殺虫肥料は錠剤や差し込むアンプル剤などがあり、鉢植えの草花類などに使用します。浸透移行性の殺虫成分を使用していて、主にアブラムシが対象で、1回の使用で1~2ヶ月間程度発生を抑えます。
除草肥料は粒状で日本シバに使用します。雑草の種子の発芽を抑制する除草成分を使用しており、通常効果は半年程度持続するので、春と秋の年2回散布する事により除草の手間が軽減されます。

※使用上の注意点
殺虫肥料は鉢土の表面に置いたり差し込むなど手軽に使用できますが、小児やペットが誤って食べないような配慮が必要です。
除草肥料はすでに発芽している雑草や宿根草には効果がありません。また、植えつけてから活着前の芝生には使用を避け、均一に散布します。

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