ザクロ ハーブ苗-春に伸びた枝の先端に朱赤色の花を咲かせる|イパネマおやじ

ザクロ pomegranate は、小アジアからアフガニスタン、ヒマラヤ地帯に分布する落葉性の樹木です。樹高は7m以上に育ちます。小アジアで最も古くから栽培されている果物の一つです。初夏に開花する濃いオレンジ色の花は、スペイン王室の紋章にも用いられていて、鑑賞するだけでも栽培する面白みがあります。

ザクロは庭植えや鉢栽培にも向いている

平均気温15℃あればどこでも育つ

  • 分類:ザクロ(ミソハギ)科ザクロ属 / 原産地:イラン、インド北西部
  • 学名:Punica granatum
  • 英名:Pomegranate
  • 別名:(和名・石榴)
  • 落葉小高木・半耐寒性(~-10℃) / 樹高:3~7m
  • 開花期:6~7月 / 果実の収穫期:9~10月 / 栽培方法:地植え、鉢植え
  • 特徴
  • 果実は種子のまわりが甘酸っぱくジューシーで、外種皮を食べるか汁を絞ってジュースにします。果皮には収斂作用があり、冷ました煎液を口内炎症を鎮めるための、うがい薬に利用されています。
  • 清涼飲料水の色づけにも用いられています。最近はザクロに含まれるクエン酸やリンゴ酸に”エストラゲン”が含まれていて女性の美容に、そして果皮には”タンニン”を含んで疲労回復に役立つと謳ったざくろジュースが売れているようです。
  • 日本への渡来は、平安時代より以前といわれています。食用としての果樹というよりも、観賞用として栽培され、江戸時代には鉢植えで栽培する”ヒメザクロ”をはじめとして、花色、樹形など鑑賞を目的とした品種が、多く作り出されました。
  • 中国では、果樹、花木の両方の目的で発達しました。日本へは中国から渡来しました。
  • 代表的な品種に”大紅ザクロ””水晶ザクロ”などがあります。

ザクロはミソハギ科ザクロ属です

  • 適応
  • 疲労回復、収斂作用
  • 料理・飲み物で楽しむ
  • ジュース、サラダ
  • 用土
  • 水はけと保水性のよい環境を好みます、この条件を満たせば土はあまり選びません。
  • 鉢植えの場合は、腐葉土3:赤玉土7の割合で混ぜ込んだ土を使います。
  • 肥料
  • 肥料を与えれば与えるほど吸収して生長します、肥料過多でも根腐れは少なくドンドン枝葉を茂らせて生長します。
  • チッソ分が多すぎると枝葉ばかり茂り花付きが悪くなります。与える時期は春の芽が出る3月と花後の7~8月、果実を収穫した後の11月の年3回です。
  • 花後の肥料は果実を太らせるたに、収穫後の肥料は果実が実って消耗した栄養分を補給して生長を回復させるためのものです。
  • 成分はチッソ分を控えめにして、リン酸とカリを多く含んだ肥料にしましょう。

ザクロは甘い果汁がある

ザクロの増やし方はどうするの?

  • タネまきで増やす
  • 可能ですが、発芽までの手入れや、生育にかかる時間を考慮すると苗からが一般的です。
  • 挿し木で増やす
  • 適期は、3月中旬から下旬です。
  • 新しく伸びた徒長枝や株元から伸びた枝を切り取り、15~20cmの長さに揃えて3時間くらい水に浸けて、水分を吸収させたら用土に挿します。
  • 地植えの場合は、日当たりのよい場所を選び地面に挿します。枝先が地表に2~3cm出るように深く挿します。
  • 鉢植えの場合は、切り口がふさがれていないので病原菌が付きやすいので、通気性、保水性があり肥料分を含んでいない未使用の土を使いましょう。
  • 腐葉土などは適しません。鹿沼土、バーミキュライト、ピートモスなどが使われます。
  • とり木で増やす
  • 適期は3月です。
  • 株元から勢いよく伸びる枝(ヤゴ)の中ほどで、樹皮を数cm幅で剥ぎ取り(環状剥皮)、その部分に土を盛るか、水苔を巻きつけて発根させます。

  • 植え替え・植え付け
  • 鉢植えの場合は、適期が3月下旬です。
  • 根詰まりを防ぎ土中の通気をよくするために、2年に1回は植え替えましょう。植え付け後は、支柱を立てて倒れないようにしましょう。
  • 水やり
  • 地植えの場合は、植え付け後から根付くまでの間は、タップリ与えて以後は特に必要ありません。
  • 鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から余分な水が流れ出るくらいタップリと与えましょう。

ザクロは落葉果樹です

ザクロの手入れの仕方を教えて!

  • 手入れ
  • 剪定→株元から多くの芽か出て伸びやすいので、早めに付け根から切り落とします。
  • 落葉期の12~2月に伸びた徒長枝や間のびした枝は切り落とします。切り落とすことで風通しや日当たりがよくなり、害虫の発生を防ぎ花芽も付きやすくなります。徒長枝は勢いがあり、大切な枝にいくべき養分を取ってしまうので枝元から切り落とします。
  • 果樹類では、節の間隔が長い長枝と短い短枝に分け、果実の付く短枝を結実枝、長枝を徒長枝と呼んでいます。基本的には、樹形を整えることよりも枝を太らせるのを優先した手入れをしましょう。枝を整えるのはある程度生長した後でもよいでしょう。
  • 花芽⇒春から伸びだした枝に夏場になると花芽をつけます。枝芽は間延びした枝や徒長枝にはつかず結実枝である短枝にしかつきません。
  • 翌年になると短枝に少し短めの枝を伸ばして先端に花を数個咲かせます。花芽が伸びて開花するのは1年を経過します。
  • 注意点は、剪定の時期ですが本来は冬が作業適期ですが花芽を付けた状態で冬越しをするので花芽を付けた枝を切り落とさないように注意しましょう。そうしないと花数が少なくなってしまいます。間延びのした枝などを除いては、春から夏の間の生長期にまとめて切り取り作業をしましょう。
  • 病気→うどんこ病
  • 害虫→アブラムシ、カイガラムシ、ゴマダラメイガ・・・適応した環境では、発生することは少ないが日当たりや風通しが悪いと発生することがあります。
  • 特にゴマダラメイガの幼虫は果実の中に、入って食い荒らす害虫です。早めに果実に袋かけをして防ぎます。袋の取り外しは、収穫の1週間くらい前(10月上旬)に行います。

※ ハーブの栽培手入れ⇒トップページ「ハーブ植物の栽培上手」をクリックしてください。

  • 収穫
  • 収穫期は、10月上旬~11月中旬です。
  • 摘果:果実を育てている状態でも、花の付け根が小さくて細いものは実にならないので早めに摘み取り除きましょう。
  • 日当たり
  • 日当たりのよい場所を好みます。