コモンセージ

サルビア属は温帯、熱帯の広い範囲に分布

※ここではセージの中から代表的な、コモン・セージをとりあげました
◇ 分類:シソ科・サルビア属 / 原産地:ヨーロッパ
学名:Salvia officinalis
別名:(和名・ヤクヨウサルビア、ガーデンセージ)
常緑低木:耐寒性 / 草丈:40~100cm
開花期:6~7月中旬 / 栽培方法:地植え、鉢植え

セージはどんな特徴があるのですか?

・パープルセージ(S.officinalis ‘Purpuracens’):
暗赤緑色の葉をしていて、特に新芽の時期は色が濃くて美しく生育とともに、普通のセージの緑色になります。
・ゴールデンセージ(S.officinalis ‘Icterina’):
明緑色の葉に黄色い縁取りが不規則に入ります。明るく賑やかな雰囲気の品種です。
・トリコロールセージ(S.officinalis ‘Tricolor’):
緑・白・赤(紫っぽいピンク)の3色に彩られます。

♥シソ科サルビア属を英名でセージと総称しています。セージはサルビア属の植物すべてを指しています。
※サルビア属は、温帯、熱帯の広い範囲に分布しています。耐寒性のものから、非耐寒性のものまで様々な種類があります。
芳香と薬効、そして花の美しさを持つ種類も、たくさんあります。Salviaの意味は、健康、安全を意味し古代ギリシア・ローマ時代から家庭の健康薬として使われ続け、中世以後は料理にも使われるようになりました。
20世紀になり抗酸化機能や抗菌性作用が、科学的に確認されて用途が広がりました。栽培管理の面から、低木セージと草本セージに分けられます。

♥サルビア属の仲間ではありまあせんが、セージと名が付いている植物もあります。
・ロシアンセージ(Perovskia):
南西アジアからチベットにかけて分布する、大型の草花です。
青紫色の花を咲かせ、草丈は80~150cmになります。宿根草、耐寒性。
・エルサレムセージ(Phlomis fruticosa):
フロミス属は地中海沿岸から中央アジアに約60種が分布する低木です。
セージの代用として利用されたり、草姿がセージに似ていることから、この名前が付いたといわれます。ヨーロッパでは古くから観賞用として栽培されています。常緑低木・半耐寒性。

・低木セージ:
低木または、亜低木の種類でアジア産とヨーロッパ地中海沿岸産で、耐寒性があるが高温多湿に弱い仲間と北米~中・南米産で高温多湿に強いが寒さに弱い仲間があり栽培法も異なります。
・草本セージ:
木質化しない茎を持つ多年草と、1・2年草があります。多年草は根茎が冬越しして、翌年に株元から萌芽するタイプが多数です。
花の色が美しく、葉の形や香りが様々で園芸的に楽しめる種類が多くあります。

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コモン・セージ 和名はヤクヨウサルビア

◆低木セージ / アジア~ヨーロッパ原産
・コモンセージ(S.officinalis):
この項でとり上げているセージです。
・グリークセージ(S.fruticosa):
葉が一部だけ複葉になり甘い香りがします。葉の裏側は白い毛におおわれています。草丈は100~150cm、薄いピンク色で半耐寒性(~-15℃)
・スパニッシュセージ(S.lavandulaefolia):
バルサムの香りのする細い葉が特徴、スペインからフランスに分布しています。草丈30cm、料理やティーに利用。耐寒性。

◆低木セージ / 北米~中・南米原産
・パイナップルセージ(S.elegans):
メキシコ原産、草丈が100~150cm。夏から冬にかけて赤い花を咲かせます、葉にパイナップに似た甘酸っぱい香りがあります。葉を乾燥させて料理の香り付けや、ティー、ポプリに利用できます。
・ホワイトセージ(S.apiana):
北米西部原産、草丈180~200cmの大型種で茎葉が白粉を帯びている。宗教儀式の焚き物に利用される。薄い紫色の花をつけます。半耐寒性(~-5℃)
・チェリーセージ(S.greggii):
メキシコ、アメリカ南部原産、草丈100cm。春から晩秋にかけて、レッドローズ色の花が次々と咲きます。半耐寒性(~-5℃)
・メキシカンブッシュセージ(S.leucantha):
メキシコ原産、草丈100cm。生育が盛んで横にも広がり大きく茂ります。秋になると花穂を長く伸ばして、紫色のがくを持った白い花を咲かせます。花やがくは柔らかな毛でおおわれ、光沢があります。花がとても美しく強健な植物なので日本でも多く栽培されています。メキシコのような乾燥した土と強い日光を好む。半耐寒性(~-5℃)
・クレベランドセージ(S.clevelandii):
カリフォルニア原産、草丈40~60cm。夏に青紫色の花を集合花を咲かせます。葉に強く甘い香りがあり、葉がポプリ用に適している。半耐寒性(~-5℃)

◆草本セージ / 多年草
※草本セージは木質化しない茎をもつ多年草と1・2年草とがあります。花の色が美しい種が多、葉の香りが良く形状もユニークであり園芸的に楽しめるものが多数あります。
・ボッグセージ(S.uliginosa):
北米の湿地帯が原産、草丈60cm。湿った場所を好み、初夏から初冬までの間、絶え間なく青色の明るい花を咲かせます。半耐寒性(~-5℃)
・サルビアヒアシンス(S.hians):
ヒマラヤが原産、草丈70~90cm。夏に大きな赤紫色の花を咲かせ、甘い香りの精油が採れる。半耐寒性(~-10℃)
・シルバーセージ(S.argentea):
地中海沿岸原産、草丈50cm。綿毛に被われて銀色の葉が美しい。シルバーリーフとして使うと引き立つ、初夏から大きな白、黄、薄紅の花を咲かせる。高温多湿がやや苦手耐寒性。
・ゲンチアナセージ(S.patens):
中米原産、草丈40~60cm。春から秋に大きな青色の花を咲かせます。根で冬越しをするので冬は地面が凍らないようにマルチングします。葉には香りがあり株元で枝分かれして直立します。半耐寒性(~-5℃)
・タンジン(S.miltiorhiza):
中国原産、草丈50~100cm。葉の形が珍しく、羽状複葉で春から初夏に青紫色の花を咲かせます。赤い根は薬用に利用。耐寒性。

◆草本セージ / 1・2年草
・ペインテッドセージ(S.viridis):
ヨーロッパ南部原産の1年草、草丈30~60cm。鮮やかで、大きな苞葉が特徴で初夏から秋にかけて白、ピンク、青紫色の花を咲かせます。半耐寒性(~-5℃)
・クラリーセージ(S.sclarea):
ヨーロッパ・中央アジア原産の2年草、草丈100~150cm。和名は鬼サルビアです。葉は広卵形で細かい銀白色の毛に被われています。大きな苞を持つクリーム色の花を咲かせます。耐寒性。

特徴
コモン・セージ(S. oficinalis)は、宿根草のサルビアで薬用サルビアとも呼ばれます。
地中海沿岸に分布する多年草です。日本には江戸時代に薬用植物として渡来しました。仲間の中でも代表的なセージで、コモンセージ・ガーデンセージと呼ばれます。
草丈は40~100cmで葉は長い楕円形、灰緑色で表面は細かい網目状の皺が入り、スッキリと爽やかな香りがします。初夏になると茎の先端に紫色の花を穂状に咲かせます。株もとの茎は茶色くなり、樹木の様な質感になります。花と葉の両方ともに美しく、花壇や鉢植えにして楽しめます。

コモン・セージ 温帯、熱帯を通じて広く分布しています

適応
咽頭炎、歯肉炎、口内炎、口腔粘膜の炎症、更年期障害、消化不良、肝機能不全、乳分泌過剰、寝汗、唾液分泌過剰、発汗過多、不安、鬱病、不妊症、月経困難症、痛風
【外用】虫刺され、喉・口腔内・皮膚の感染症

料理・飲み物で楽しむ
肉料理と愛称が良い。特に豚肉、ソース、ドレッシング、ピクルス、マリネ、ビネガー、ティーなどの香味付けに利用されます。

用土
水はけが良く、水持ちの良い肥沃な土が適しています。腐葉土3:赤玉土5:バーミキュライト2の割合で混ぜ合わせた用土を使います。

肥料
植え付けの際は、緩効性の肥料を混ぜ込んだ用土を利用します。
4月の芽が出る頃から6月の花が咲き終わる時期まで、月に1回のペースで固形肥料を与えます。生育の加減を見ながら9月頃にも固形肥料を与えてください。主をして葉を利用するので、茎葉の生長を促すチッソ分の多い肥料が適しています。
盛夏の暑い時期は、高温多湿で弱っているので肥料は施しません。与えても吸収することが出来ません、冬の期間も生育が鈍るので同様の管理をしてください。

コモン・セージ 生長の早いハーブです

セージを増やす方法は?

タネまきで増やす
適時期は3~4月・秋が9~10月です。

挿し木で増やす
適時期は5~6月・秋は9月下旬~10月中旬です。茎を先端から10~15cmくらいで切って根元にする部分の葉を取り除いてから、切り口を約1時間ほど水に浸けておきます。湿らせたバーミキュライトの用土に挿します。根が出るまでは半日陰に置いて管理します。順調にいくと2週間から20日間で根が出てきます。

とり木で増やす
元気な茎をそのまま地面に伏せて、上に土を被せて盛ります。土が盛られた節の部分から根が出てくるまで、約1ヶ月間その状態を保ち、根が出たら切り離して植え付けます。

とり木

植え替え
適時期は初夏、または秋です。根の生育が旺盛なので、鉢植えの場合は2年に1回を目安に植え替えます。今までの鉢サイズより一回り大きな鉢を用意して、抜き取った株の土を三分の一払い落として、軽く根をほぐしてから新しい用土を入れた鉢に植えます。

苗の植え付け
適時期は5~6月です。

コモンセージ

水やり
土の表面が乾いたらタップリと水を与えます。特に夏は根の生育が旺盛で、非常に乾きやすいので、水切れに対する注意が必要です。冬の寒い時期になると生育が鈍るので、水やりの回数を減らして、やや乾燥気味に管理します。
常に土が湿っている状態だと、根が傷んで株が枯れてしまう事があるので、表面が乾燥する前に水を与えないようにしましょう。

◇手入れ:
丈夫なハーブですが、梅雨時の多湿や夏季の暑さが少し苦手です。
蒸れてしまうと株元に近い葉が黒ずんで枯れてしまいます。・梅雨前の手入れ:花後は、早めに花茎を付け根から切り落とします。込み合った部分の枝を切り
落として株の中まで十分に日が当たり、風通しが良くなるようにします。グングンと芽が出るので初夏から秋にかけて、収穫を兼ねて枝を多めに切り取っても大丈夫です。
・冬前の手入れ:霜や寒風に当たると葉が枯れるので収穫と翌年に備えて枝の刈り込みをします。株元から三分の一を残して枝を刈り込みます。
ある程度茎が伸びてきたら、先端の芽先を摘み取ってしまいます。そうしておくと、摘み取った下から数本の芽が伸びてきて枝が茂ります。枝数を増やして収穫量を増やしましょう。
・花の観賞がメインの場合:前年から伸びた枝の先端に、翌年になると初夏から花を咲かせるので春に枝を刈り込まないように注意してください。
※病気:特になし
※害虫:センチュウ、ダニ 土が多湿になると根腐れしてセンチュウの被害に遭いやすくなります。
また、株が丈夫に生育しないで軟弱だとダニ類が付くことがあります。

収穫
葉と花を、周年を通して。

日当たり
日当たりの良い場所を好みます。よく日に当てて元気な株に育てましょう。
ただし夏の高温時には突然枯れたりする事があるので要注意。西日の当たらない、風通しの良い場所を選んで、高温多湿になる時期の蒸れには、注意してください。
冬の温度管理は、寒さと寒風などで葉が傷んで、新しく出る葉が小さくなる事があります、鉢植えの場合は、屋根のある場所で、霜に当てないようにしましょう。
露地植えの場合は、株元に腐葉土やワラなどを敷いて簡単な防寒対策を施しましょう。

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